アメリカは人権の国と言いつつも国土が広すぎて、かつては鹿児島県くらいの大きさの土地に警察官が6人しかいない無法地帯がたくさんあり、さらに保安官と警察官のシステムも違うために犯罪を犯しても何事もなかったかのように人々は生活を営んでいるそうです。




2004年あたりにトムクルーズ主演のコラテラルって作品があるのですが、ロサンゼスの地下鉄では人が電車の中で座って死んでいても誰も気づかないという話がありました。




そして、このジェレミーレナー主演のウィンドリバーではワイオミングの先住民居留地で人が殺されても犯人が誰かわからないというアメリカの闇を描いているのです。




ワイオミングってイエローストーンとか大自然が広がっていて、カウボーイ的なアメリカ西部の良き開拓者精神が残っていると思われがちですが、観光では知ることのできない部分は確かにどこの地域にもありますよね。




個人的にはミッションインポッシブルの最新作にジェレミーレナーがいなかったのでかなり寂しい気持ちでしたが、ハートロッカーに引き続いて、ジェレミーレナーが現代のアメリカの暗部を描く作品に出ていたとあって、早速見に行ってきました。

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ウィンドリバー 解説






テイラー・シェリダンは西部劇作品を撮り続けている監督ですが、確かにアメリカという国は西部劇の時代となんら変わらず、アリゾナとメキシコの境界線では麻薬カルテルが幅を利かせているし、先住民居留地では金もないし、仕事もないし。そんな中で、先住民族は被害者になることすら見過ごされるし、山奥なんか行ったら発見すらされないし。




そんな希望もへったくれもない状況は開拓の時代からなんら変わらず今もアメリカでは続いているわけで、警察官が36人に増えようが、どうすることもできず生きていくしかないのがウィンドリバー先住民居留地なのです。




しかも、ロッキー山脈の上の方にあるからマイナス30度とか平気でなる中で、17歳のナタリーの死体が発見されることから物語はスタートします。




その発見者であるコリー(ジェレミーレナー)は先住民居留地の野生動物を管理するアメリカ合衆国魚類野生動物局員の仕事をしており、アメリカライオンとかコヨーテから身を守るために先住民居留地の人々は普通にライフルとか持っているそうです。

ウィンドリバー キャスト






ジェレミー・レナー コリー・ランバート


エリザベス・オルセン ジェーン・バナー


ジョン・バーンサル マット


ジル・バーミンガム マーティン


ケルシー・アスビル ナタリー

ウィンドリバー ネタバレ






被害者のナタリーは薄着で暴行されたと思われる血が股間から出ているなど事件性があるものの、捜査はFBIによって行われます。




これは先住民居留地は連邦政府の土地なので、市警察も保安官も管轄ではなく、連邦警察であるFBIの捜査管轄に当たるからだそうです。しかし、ナタリーは冷気を吸い込んだことによる肺出血であることがわかり、殺人事件の証拠がないためにFBIも捜査の応援をできずじまい。




さらに性的な暴行に対しても連邦法で規定がないために捜査はできず、それが先住民居留地での犯罪の多さの根本的な理由となっています。




そこで、FBI特別捜査官であるジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)は部族警察庁のベンと協力し、コリーとともに捜査を続けることとなります。




結果として石油掘削場の警備員が怪しいということとなり、捜査を進めていくと、ナタリーの恋人がマット・レイバーンという警備員の一人であり、そいつもボコボコにされた状態で遺体となって発見されます。




さらにコリー(ジェレミーレナー)の娘もナタリーと同じように3年前に亡くなっていたことが明らかになり、先住民居留地の闇が明らかになっていきます。




さらに他の警備員たちはマット・レイバーンを数日の間、見なかったことやナタリーのことをラジオから聞いて知ったと供述を始めたものの、ラジオではナタリーの事件については報じられていないとジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)はを見抜きます。

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ウィンドリバー 結末






その場に居あわせた部族警察官が警備員たちがジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)を狙っていることを察し、威嚇攻撃に発展しますが、その場はしのぐことになりました。




回想のシーンではナタリーとマット・レイバーンがトレーラーで愛し合っていると他の警備員が酔った勢いでナタリーを襲い、マット・レイバーンがこれに激怒。




しかし、ナタリーもマット・レイバーンも他の警備員にボコボコにされてしまい、ナタリーは逃げるものの肺出血。マット・レイバーンも石油掘削場から続く道で亡くなってしまうのでした。




そのことに気づいたコリー(ジェレミーレナー)。ですが、ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)は警備員の一人であるピートに銃で撃たれるなどヤバイ状況に。




さらにベンなど部族警察官も次々とやられる展開でジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)も警備員にやられそうになりますが、そこにコリー(ジェレミーレナー)が駆けつけ難を逃れます。




コリー(ジェレミーレナー)は主犯格であるピートを山の上まで連行し、自白させることに成功。




最後はピートをナタリーと同じような形で薄着にして逃すという報復にも似た方法をとりますが、ピートはあえなく肺出血で亡くなるという結末に。




コリー(ジェレミーレナー)とジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)は無事に生き残り、最後はナタリーの父親であるマーティンとコリー(ジェレミーレナー)が悲しみを分かち合う形で物語は終わりを迎えます。




最後には行方不明になった女性の先住民の数が統計データとして映し出され、アメリカの現実を突きつけられます。

ウィンドリバー 感想

まとめ






ワイオミング州にある先住民居留地の石油掘削場での悲劇を描いたウィンドリバー 。




石油を掘削しても先住民居留地には全く利益はなく、失業率も80パーセントを超えているなどアメリカにはこのような地域があるのですね。




どうしようもない状況で怒りを感じてもそれを抑えて生きていくしかない人々を描いた作品となっています。

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